エストニア

Settle In Estoniaを受けてみた-基礎モジュール-

Settle In Estoniaを受けてみた-基礎モジュール-

11 月 21 日の Settle In Estonia Basic Module (Online) を受けた記録です。

登録方法

Settle In Estonia のページから好きな時間、好きな場所、好きなモジュールを選んで受けます。言語はエストニア語、ロシア語、英語から選べます。場所は Tallinn、Tartu、Narva など他オンラインもあります。(もしかしたら COVID-19 の影響かもしれないですが)モジュールは複数あって例えば難民向け、労働者向け、学生向けのものから今回わたしが受けているエストニア全般のものがあります。もちろん全部無料です。

連絡

レッスンの詳細はレッスンの二週間前から直前の間に登録したメールアドレスに送られます。わたしは二日前に登録したので前日に Zoom リンクや時間と共にレッスン情報が届きました。

レッスン内容

時間は朝 10 時から 6 時までとかなり長めです。2015 年から始まったらしいです。 メールで指定していたように 15 分前に Zoom に入りました。が、特に 15 分間何も起こることなく、10:05 に始めるとチャットが来ました。

アイスブレイク

自己紹介

一番最初は小さいグループになって自己紹介をしました。オーガナイザーはかなりフレンドリーで参加者もアクティブなひとが多かったです。コミュ障にはなかなかつらい Zoom の機能でした。

クイズ

政治やら緊急番号とかのクイズを Menti.com で行いました。わたしは政治系の問題を全部間違えて最下位でした。

エストニアについて

コロナウイルス

エストニアの COVID-19 トラッカー・Hoia アプリや 1247 にかけるとコロナウイルスに関する実用的な情報が手に入るという説明がありました。Hoia は入れてますが、コロナウイルス

政治/法律/裁判所

エストニアの民主主義について話しました。憲法があって三権分立があって…と割と日本と似ているような気がします。いろんな政党や裁判所の話も。 Riigiteatajaで憲法や法律の確認ができます。

ボランティア活動

フードバンクや清掃活動などローカルに根付くようなボランティア活動の紹介もありました。わたしも興味があるので Facebook グループを探してみようと思います。

カルチャーショック

最初は「素敵な国!」ってハネムーン気分になるけど、どこかでカルチャーショックがあって気分が下がっていくことが多いです。そこでどうやって対応していくか、どうすればカルチャーショックを乗り越えられるかのディスカッションもありました。個人的には冬の暗さによる鬱、ローカルコミュニティと孤立してしまうことがしんどいと感じる原因だと思います。暗さによる鬱はエストニア人にも倣ってビタミン D をとったりできますが、現地人との関わりの鍵は「サウナ」「森」に行くところという結論にいたりました。サウナ苦手のインドア派には厳しいですが、確かにエストニア人は休日に田舎(森)に行きがちな気がします。

暮らし

デジタル社会

銀行の送金、処方箋、個人の所得税、学校のシステム(生徒と教師と親のネットワーク)、選挙など幅広い範囲でデジタル化されています。「どうして全部デジタルでできるのか?」という質問には「安全性が高く認証も信頼されているので幅広い範囲で使うことができる。」と回答。既にデジタル化が行われているサービスは信頼度が高くないとできないものばかりですね。生まれたときにすべての国民に自動的に ID が与えられるので普及度も非常に高いです。インターネット上で出来ない手続きは「婚姻届」ぐらいと聞きます。

エストニアのポータルサイトのようなもので探したいものは大抵探せます。

医療システム

保険は学生、労働者などほとんどの人はカバーされます。ただし交換留学生など一時的な滞在の場合はプライベートな保険が必要になります。緊急医療は保険の有無に関わらずすべてのひとが使うことができます。携帯の SIM がなくても 112 にかければ救急車/警察/消防に繋がります。 ファミリードクターというかかりつけ医を登録するのが一般的です。1220 でファミリードクターのアドバイスをもらえます。 わたしはファミリードクターがいないので毎回インターネットまたは電話で行きたい病院と行きたい先生の予約しています。ファミリードクターがいない場合は診察料がかかります。(€5)

交通

運転免許交通保険のリンクが貼られていました。もちろん交通規制駐車についても紹介がありました。 自転車が走れる場所も見ましたが、わたしはそもそも自転車を持っていないのでどこかもよく分からないです。

Bolt などのエレクトリックスクーターについては新しい法規制が始まり 1 月から最高 25km/h になります。これでもまだ速いのでわたしは Bolt の初心者モード(最高 15km/h)を超えられる自信がありません。

文化

典型的なエストニア人って?

  1. あまり社交的ではない/人見知り

    最初はかなり人見知りというか距離をおく感じだけど仲良くなるととても優しいのでまるでココナッツみたいという喩えが出ました。

  2. 助けてくれる

    助けを求めるとみんな助けてくれるので優しい人が多いとのことです。

  3. 自然大好き

    毎週のように田舎に帰ったり季節になるとベリーやキノコを摘んだり自然が大好きです。

  4. エストニアに誇りを持っている/愛国心が強い

    小さな国エストニア、世界屈指のデジタル化のこともあって国への誇りが強いです。独立記念日のお祝いも盛大です。

  5. 宗教熱心ではない

    神を信じるのをやめたくなるような占領などの歴史があります。教会自体はあるので教会に行っている人の話を聞いたことないです。

  6. 有言実行する

    口だけで批判したりすることは少なくとにかく実行して結果を出す人が多いです。

  7. サウナ大好き

    サウナ無しに生きていけないレベルにエストニアの生活と結びついています。一戸建てにはサウナがついていることもしばしば。寒い気温の中、外で泳いだりするのも珍しくありません。

  8. とにかく正直である

    優しい嘘もつかずにすべてに対して真剣で正直であることが多いです。エストニア人の友人がメキシコ人の留学生にお別れをするときに"See you never"と言ったことが未だに忘れられません。たぶん一生会わないと思っても「またどこかで会おうね!」というものだと思っていたので、正直さに驚きました。

  9. 謙虚である

    自慢をすることもなく常に謙虚で寡黙でいることが多いです。

  10. パーソナルスペースが広い

    パンデミック前から挨拶でキスをすることもなければバスを乗ればひと席空けるのが普通です。日本人には心地の良い距離感だと思います。

あくまで今回の議論から出てきた典型的なエストニア人の特徴であって、実際のエストニア人がこうという訳ではありません。

まとめ

おそらく移住 3 年目に受ける内容ではなく、エストニアに来てから 1 か月以内に聞きたかったような内容でした。 正直なところもう少し実践的なものを期待していましたが、エストニアの全体像を見るには十二分だったと思います。 ほかの参加者と情報をシェアしたりと知らなかったことを知れたのも良かったです。何よりこのクオリティのレッスンをエストニアが無料で出していることに感激しました! 1 月からフルタイムで働くことが決まっているので次は労働者向けのモジュールが気になっています。