エストニア

コロナ禍のストレス

コロナ禍のストレス

わたしの元々の生活スタイルは超インドア。基本的に外の世界に出ることなく、毎日をパソコンの前で終えるのが好き。それでも週 1 ぐらいで友達と会って散歩したり月 1 ぐらいでちょっと遠出のハイキングやパーティにも行ったり社会に出てきた。 大学は週に数コマだけ厳選した授業に参加してそれ以外は家で受けることが多かった。パンデミック以降、大学に行くこともなくなり家にこもる時間は増えた。

ワクチンはできる限り早く打ちたい。ワクチン予約開始時刻より前に列に並んだのでそこそこすぐ枠が取れた。ワクチン接種も予定通り終えた。それから 2 週間ぐらい経って無事に卒論を終え卒業が決まったところで友達から「卒業祝いにピクニックに行かない?」と誘われた。互いにワクチン一回目接種を終えある程度免疫がついたから外なら問題ないだろうと思って会うことにした。久々に外に出て待ち合わせ場所の Baltijaam のマーケットに行く。自分が知らない世界に来たんじゃないかというぐらい人で溢れていた。わたしは 1 年以上家に籠もっていて店の利用も控えていたのに、外の世界はいつのまに普通の生活に戻っていたみたいだ。プチ浦島太郎を経験して驚いていたところ、たまたま他の友達がいるというのでマーケット内のレストランで落ち合うことに。これでは予定と違うと思いながらも待ち合わせ程度ならいいだろうとマスクがずれていないことを確認して中に入った。結局わたしだけマスクをつけたまま 15 分ほど経ちピクニックの場所へ移動することになったが、マスクをしていない人たちの横を通るのは恐怖感すらおぼえた。

最終的に他人と十分な距離がとれる公園に落ち着き、当初の予定より増えた 4 人でピクニックをした。

家に帰ったあとはいつも以上にうがい手洗いを徹底したけど、すぐにひどく後悔した。もしコロナにかかったらどうしよう。あと一ヶ月もすればワクチン接種も終わるのに。こんな日のためにわたしの 1 年以上が無駄になったらどうしよう。どうしようもない自責の念に駆られ、検査に反映されるであろう数日後に自宅で検査をした。結果は陰性、心底ホッとした。元々人のいないところで友達ひとりと会う予定だったけど結果的にこうなってしまった。これを機にワクチン二回接種を終えて免疫ができるまでの期間は会えないと改めて伝えるようにしている。もちろん友達からは「そんなに気にしている人、君以外知らないよ!」と驚かれるけれどここまで籠ってきたらあと一か月ぐらい籠るのも別に辛くないかな。

そんなこんなでずっと引きこもっているから不要な外出を重ねる人に不満をおぼえたりもするけれど、もともとあまり外に出ない人間が引きこもるのも自粛だしもともと外出が多い人が外出の回数を減らすのも自粛。正直頭でわかっていても心で追いつかない部分があって目に見えないストレスを抱えてしまうけど、エストニアは既にワクチンを打つことのできる人口の大多数が接種済みで年齢も 12 歳からに引き下げになり集団免疫も近くに完成しそうな希望があるのであと少しだけみんなで協力してまた友達とマスクなしで会える日が来るといいなと思う。